クロックス・ジャパン | 空中ストア

世界初、ドローンが商品を運ぶPOP UPストア。

BACKGROUND

新商品発売の壁となる、定番ブランドというイメージをどう壊すか。

crocsは日本上陸10年目を迎え、メイン商品であるサンダル「クロッグ」は多くの日本人に愛用されて定番となっていた。 本プロジェクトは、「軽さ」が特徴の新商品スニーカー「ノーリン」の新発売プロモーション。 サンダルのブランド、としては十分な認知を獲得しているcrocsであったが、ブランドイメージが固定化しつつあり、ファッション性という観点では必ずしも高い認知を得ている訳ではなかった。 そうした背景がある中で、発売節目10年目を迎えてシューズカテゴリーの認知も高め、 定番化している商品ラインアップやブランドを活性化することが課題であった。 また当時のcrocsのブランドメッセージ「Find Your Fun」を元に、コミュニケーションを設計する必要があった。
WHAT WE INVENTED

商品のUSPを社会記号へと昇華。

「ノーリン」の特長は「軽さ」であるが、我々はさらに深掘りし、 「デザインはベーシックだが、試着すると想像以上に軽く、そのギャップにこそ驚きがある」というインサイトを導き出した。 コンセプトは「驚きの軽さ」。その点が商品USPであり、お客様がシューズを持つ瞬間の驚きを最大限拡張する体験を提供することこそが、 課題解決の最適解であるとの結論に至った。では、そうした体験をどのように効果的にマーケットに周知させるか。 我々が着目したのは、ドローン。現在では撮影機材等として一般化しており、老若男女誰もが知っているワードであるが、 本プロジェクトを展開した2015年においては、Amazonがドローンを使った輸送実験を構想している等のニュースが取り上げられる等、 ドローンは最先端のテクノロジーであり、バズワードとなり始める直前であった。 「ベーシックだが、テクノロジーが詰まっている」という商品の構造とも親和性が高いため、 ドローンというテクノロジーを活用し社会記号化させることで、商品のUSPを最大限マーケットに周知させる戦略を選択した。

コンセプトを体現するドローンを独自開発。

コンセプトである「驚きの軽さ」をビジュアルおよび体験として伝えるため、 自動制御されたドローンが空中に設置された巨大展示台に陳列された商品をつかんで、 お客様の手元へ届けるというPOP UPストア「空中ストア」を実施した。 これは世界初の試みであるがゆえ、我々が意図した挙動をするドローンが存在しなかったため、商品をつかむアーム付きドローンを独自に開発。 当時ドローンの危険性や問題性が一部のメディアで囁かれていたことや、 お客様の目の前で飛ばすことから安全性を最優先するため、開催までの1か月間本番の会場と同規模セットを倉庫に組み実証実験を行った。

情報の文脈、発信を緻密に設計。

メディア露出を最大化させるため、我々は日本における「ドローン」に関する記事の露出状況をプロジェクト開始から半年間にわたってリサーチした。①日本のテレビでは10月からドローンに関する報道が増える傾向にあること、②12月31日に日本人の過半数が視聴するTV歌番組の舞台演出としてドローンが活用され話題となったこと、③警備・配送サービスなど様々な分野で、ドローンのビジネスシーンでの活用が注目されており、 日本最大の経済紙「日経新聞」では1月13日にドローンの法整備に関する記事が一面に掲載されたこと等がわかった。 こうしたドローンに関する情報をわかりやすくファクトブックに集約し、パブリシティ活動の際に本プロジェクトの情報と共に提供をした。 「空中ストア」は東京で最も人気のあるエリアの一つである六本木の商業施設「ミッドタウン」で2015年3月5日~8日までの4日間開催。 この会場を選択したのも、立地上メディアがアクセスしやすく、メディア露出を最大化する狙いがある。
RESULT

制作プロセスを公開し、長期の話題化とメディア露出に成功。

自動制御のオーダーシステムやシューズをつかむ機能を搭載したドローンを半年以上かけて独自開発する様子や、 開催1ヶ月前から行った倉庫での実証実験の様子はメディアに公開することで、開催前から「空中ストア」を話題にすることに成功。 開催4日間も、Yahoo!トップニュースや読売新聞、報道ステーションなどのテレビ番組でも取り上げられ大きな話題となった。 結果、ロイター通信、ブルームバーグを含む国内外45社のメディア、テレビ18番組に取り上げられ国内外で合計500以上のニュース掲載を獲得。 ウォールストリートジャーナル、GQ JAPAN、CNET JAPANなどカテゴリーの枠組みを超えたメディアで記事掲載され、 広告換算で約13億万円、約122億インプレッションを記録した。 ちなみに、本プロジェクトでは広告出稿には予算をかけておらず、すべてPRによる第三者メディアからの発信となっている。