世の中の気になるトレンドを調査する「トレンド調査団」

第1回目は、コーヒーのトレンドについて調査します。




1.多様化するコーヒー体験


「コーヒー飲むなら、〇〇!」

みなさんは、どこで飲むコーヒーが思い浮かびますか?

スターバックスコーヒー、セブンイレブン、ドトール、昔ながらの純喫茶、ご自宅など。

人それぞれ思い浮かぶコーヒーがあると思いますが、飲むシーンによっても思い浮かぶ場所は異なると思います。


例えば、

平日のランチ後にオフィスに買って帰るのは、コンビニのコーヒー。

休日のお出かけのちょっとした休憩はスタバのコーヒー。

ちょっと外で仕事をしたいときはドトールのコーヒー などなど、、


今コーヒーを飲むという目的に対しての手段は多様化しており、各社様々な戦略でお客さんを獲得しています。

現代は、コーヒーの戦国時代といっても過言ではないのかもしれません。


今回調査するのは、そんなコーヒー戦国時代に、これまでになかった新しいコーヒー体験を提供し、予約が殺到しているお店があると聞いたので、早速、どんなお店なのか?なぜ、人気なのか?

実際にお店に伺い、調査してきました!!!



2.まるで高級レストラン!?

 コーヒーのフルコースが楽しめるお店


そのお店は清澄白河駅から徒歩10分くらいのところにあるらしいのですが、カフェっぽくない佇まいらしく、Googleマップを頼りにお店へ。


清澄白河の閑静な住宅街の中を歩いていると、、倉庫!?カフェ!?な外観の建物が!!

KOFFEE MAMEYA Kakeru


こちらが今回調査するKOFFEE MAMEYA Kakeru さん。

元々は倉庫だった建物を改装し、カフェにしているみたいです。事前情報がなければカフェとは気付かなさそうな外観ですね。

扉を開け店内に入り名前を伝えると、シュッとした店員さんが、席へ案内してくださいました。


店内はカウンター席がコの字に並び、高い天井の下で白衣を着たバリスタさんが数名。

バリスタさんは、それぞれ担当のお客さんに1人ずつ付くスタイルでカフェというよりも、回らないお寿司屋さんに来たような気分になります。


案内された席に座り、メニューを見ると、、


普通のカフェのメニューにはないはずの「コース」の文字が!!



3.コーヒーのフルコースとは??


今回いただく「Koffee Mameya Course 」は、1種類のコーヒー豆をコールドブリュー・ミルクブリュー・フィルター・ラテ・エスプレッソと様々な抽出方法によって風味の違いを楽しめるものになっています。


5杯も飲むの!?と思った方もいらっしゃるかと思いますが、ご安心ください。

量はすべて合わせて350mlほどのようです。


コーヒーそれぞれの感想は言葉では説明しづらいためあまり解説しないことにしますが浅煎りのコーヒー豆のコースだったこともあり、いつも飲んでいるコーヒーとは、びっくりするくらい味が違いました。

正直、普段飲む機会の多い深煎りのコーヒーとは味が違いすぎて、普通のカフェで同じコーヒーが出てきたとしてもあれ?これってコーヒーなの?と疑ってしまうと思います。

しかし、こちらのお店ではコーヒー豆の風味や香りの特徴を詳しく説明してくださるので新鮮で高級なコーヒー豆の繊細な味わいを素人でも楽しむことができます。

また、そんな繊細な味わいをより楽しめるようにコーヒーの種類によって真っ黒なグラスで出てくることもあります。なぜ真っ黒なグラスなのか聞いて見たところ、コーヒーの色で味に先入観を持っていただきたくないからだそうです。


細部までこだわりが詰まっていて、なんでも気になったら理由を聞いてみたくなっちゃいます。

コールドブリュー(ストレート・モクテル)
ミルクブリュー(ストレート・モクテル)






4.体験してみてわかった予約が殺到するワケ



こちらのカフェがオープンしたのは、2021年1月。人通りも多くない立地で広告出稿することなく、ここまで人気になっているのはなぜなのか?


まず、一つ言えるのは

なんといっても他にはない新しい体験を提供していることでしょう。

最近は様々なカフェが登場し、インスタ映えを狙って、提供する飲み物のデザインを工夫したり、店内の内装を工夫するお店は多くありますが、ここまでコーヒーの品質にこだわり、フルコースという提供方法で日常化しているコーヒーを非日常的な体験ができるものにしたお店は他にはないかと思います。


このどこにもない新しい体験を作ったことで、各種メディアやSNSを中心に口コミが次々と広がり、予約が殺到するようになったのでしょう。

また、誰が気付くかもわからないくらいの小さなこだわりの一つ一つも気付いた人の心を虜にし、誰かに教えたいという気持ちを増幅させているのだと思います。


細部までこだわるか、こだわらないか。

新しい体験を生み出せているか。


広告代理店の人間にとって、とても大事なことを学ばせていただいた気がします。

クリエイティブな仕事に携わる方、そうでない方にとっても、今回のトレンド調査が仕事に活かせるヒントになっていれば幸いです。


次回も世の中の気になるトレンドを調査し、発信していきますので、ぜひご期待ください!

writer:photo:増田 有生